2014年12月3日水曜日

ナカタトシアキの気になる新製品

ブルム 1/43 フェラーリ312T4 モナコGP'79 優勝
ブルムと初めての出会いは30年くらい前、恵比寿の某ショップでの126C4が始まりでした。以来現在でも、こだわりのイタリア生産の変わらぬ作風が続いているのは何ともうれしく、マイペースな展開にも少しホッとします。製品は、ルールの隙を突いて車体全幅のウイングを前寄りに配置した、モナコ仕様がえせマニア心をくすぐり、上から見るとドライバーの足先がチラリと確認出来,上部の開放されたコの字断面のモノコックや、異常に前進したコクピットのレイアウトなどを再認識させられ、何ともスリリング。ドライバー人形も、シェクターが好んだヘルメットのスカート(よだれ掛け?)をちゃんと再現していて、当時の空気を感じさせるのはナイスです。それにしても、チャンピオンカーで成功作なのにかかわらず、312Tシリーズ末期のクルマは個性的なんだけど、あんまり美しくないなと感じます。かつては暴れん坊のイメージが有り、タイレル6輪やウルフでの活躍の後、フェラーリのエースにまで昇りつめ、ついにはワールドチャンプとなったジョディ・シェクターでしたが、翌80年の312T5が駄馬だったために予選落ちを喫するなど、前年から一転して散々のシーズンを過ごして引退と、一気に70年代を駆け抜けて行きました。

トミカ・ビンテージ 1/64 いすゞ 117クーペ
小学生の頃、このクルマを外車だと思っていました。私の実弟が以前117クーペ(角目4灯最終モデル)の不動車を再生しようとしていた事があって、実はちょっと身近だったりします。昔のトミカも中々の名作でしたが、最新の技術で作られた製品は、小さいながら立派な存在感。特徴的なウインドウ周辺は、ピラーなどもスッキリまとめられ、スケール感を感じさせない仕上がり。エンジンフードやトランクなどに見られる何とも言えない微妙な曲線も、雰囲気が出ています。昨今の無意味なプレスラインや、エッジを多用したデザインに比べ、シンプルながら主張のある造型が素晴らしい。まだコンピューターが未発達な時代は、粘土などを使って、手探りで作って行ったものと推察しますが、現代では無理な事なのでしょう。マニアック過ぎたり、メーカーの力関係などから、あまり注目されないいすゞ車ですが、この調子で、フローリアンやベレル、ユニキャブなどもラインナップに加えていただける様、気長に待っております。