2014年5月7日水曜日

ナカタトシアキの気になる新製品

ミニチャンプス 1/43 ロータス・ルノーE21 K.ライコネン オーストラリアGP'13 ウイナー

開幕戦に優勝を飾ったチームなのに、シーズン終盤には金銭トラブルでドライバー離脱など、目を覆いたくなる惨状。「ロータス」を名乗るチームの低迷振りは、オールドファンには悲しい 事でしょう。(かつてのブラバムもひどかった)。もっとも「ロータス」とは名ばかりで、遡ればルノー、ベネトン、トールマンとなります。まるで元無双山が、一門や伝統と関係なしに藤島親方になっちゃったのと、何となく似てますね。今シーズンのF1も何レースか消化し、目に付くのはメルセデスの強さ、気になるのは各クルマの妙な形状、ターボ化による音の変化などでしょうか。こうして昨年型のマシンを観察していると、馴れたせいか今年のクルマよりカッコよく見えて来ます。製品はウイニングマシンの特別仕様で、ドライバーの右手が小さくガッツポーズ。しかし少し野口英世気味のためか、当初は謎のデバイスが飛び出している様に見えました。不可解な段付きノーズや、リアタイヤ前方から排気する恐ろしいレイアウト。いつの間にか面倒くさい形状に戻って来たフロントウイングなど、昨シーズンのトレンド満載。タイヤには左右のマーキングや、ドライバーのイニシャルといった現場処理の書き込みが表現され、レースの雰囲気をさりげなく演出。それにしても、これからロータスはどうなってしまうのでしょうか。

エブロ 1/43 いすゞビークロス 1997
「いすゞは無個性な車はつくらない」というキャッチフレーズがあったそうです。2002年で乗用車の製造を終了し、今やお若い方々はトラックメーカーだと思い込んでいるいすゞのクルマは確かに(人気はともかく)忘れられない物ばかりです。個人的には,117クーペやフローリアンなどに、日本車としては最後まで装備されていた三角窓へのこだわりが印象深い。そのいすゞが97年、世に問うた野心作こそお題のビークロスで、コンセプトカーをそのまま市販化した様なスタイルは未来的でもあり、無改造でウルトラ物の劇用車に使用されたほどです。実はウチの近所に熱心な愛好家が2名ほどいらして、現在でも時々走っている姿を見掛けます。これまでタミヤのプラモデルくらいしか無かったビークロスのいすゞマニア待望の新製品がエブロから登場です。タミヤイズムのDNAを受け継ぐエブロだけあって、プラモと比較しても、プロポーションの捕らえ方など似ている感じです。室内の派手なシート柄もバッチリですが、じっくり覗いてみると、センターピラーいシートベルトが。同様に後席のベルトも再現され、よく見えないインテリアにまで力を入れているようです。レース用ならいざ知らず、市販車の3点式ベルトは、オープンモデルでも普通に省略されていただけに、ちゃんと付いているのはちょっと感心です。とはいえメーカーとしては手間が増えてしまうわけで「あんまり無理すんなよ」という気持ちもあり少し複雑。